イベントレポート

FUTURE CARE CLUB第27回定例会│都政における介護施策

2020.12.16

2020年12月15日(火)、JR新宿ミライナタワーにて、介護業界の健全な発展を目的に発足した経営者団体「FUTURE CARE CLUB(FCC)」主催の第27回定例会が行われました。
(テーマ:「都政における介護施策について」)

登壇者:東京都議会議員 ひぐち たかあき 氏


プロフィール
京都大学 法学部卒
京都大学在学中に、小池百合子代議士の地元事務所へ。4年間地元での政治活動に従事。
卒業後は、電通国際情報サービスにて7年間の営業職を経験した後に退職し政界へ。
2016年7月都知事選挙、2017年2月千代田区長選挙をサポート。
2017年の都議選にて初当選。現在に至る。
・東京都議会議員(千代田区選挙区・1期)財政委員会
・都民ファーストの会 役員室長、都政改革委員(千代田区担当)、千代田区第一支部 支部長、東京都議団
公式HP:https://h-takaaki.jp/

■趣旨

2000年にスタートした介護保険制度ですが、この20年でITの進化は目まぐるしいものがありました。
2000年にはまだスマートフォンも普及していない時代でした。それが現代では生活のほぼ全てが進化したIT技術で賄われています。
そんな中、国内で取り残されている業種が介護業界です。日本の介護での情報処理などが未だガラパゴス化されており、紙などを使用したアナログなやり方をしている珍しい業種です。
我々FCCでは、申請・変更様式、監査書類等の書類の電子化・簡素化を目的の一つとして活動して参りました。

そこで、「FUTURE CARE CLUB第17回定例会│都政における介護施策」の講師としてお越しいただいた際に、介護業界のIT成長スピードの遅さについてご相談させていただきました。
今回は、前回お越しいただいた際にご相談させていただいた箇所の指定申請の簡素化等のフィードバックをいただきました。

各申請等の負担軽減に関する事項

指定申請の押印について近日中に不要になるよう樋口氏が活動内容をご報告してくださいました。
また、改正予定の中に様式例の整備なども取り上げてくださいました。
以前お越し頂いた際にご相談させていただいた内容が、実際に議論として取り上げられ、現実的に運用に落とし込もうと提案いただけること、大変ありがたい吉報となりました。
お忙しい中、企業の意見とも向き合ってくださるご姿勢に参加企業を代表して心よりお礼申し上げます。

ハンコの廃止のご説明の際に、会員様より次のような意見がありました。
「ある区では、捺印を廃止する代わりに、会社の身分証明書を代わりに出すように言われた。何かの書類を無くす代わりに、何かを増やすのでは意味がないのではないか?」
地方自治という観点から、保険者に権限があるがゆえに統一できないというジレンマを改めて感じたご意見でした。

その他の樋口氏がご報告してくださった内容の中に、「従業員の勤務体制及び勤務形態一覧表」がございました。
「従業員の勤務体制及び勤務形態一覧表」については、報告時に指定様式に合わせて勤務医表を作成し直すのは大変だとの意見が多く挙げられたため、こちらは各社既存の勤務表で、区指定の様式の情報量と同等のものを補っていれば代替することも可能とするよう議論が進んでいるとのことでした。

国や各都道府県では、生産性の向上ということを謳っているものの、逆張りである手間のかかる様式が非常に多いのが現状となっております。
このような様式や申請でより簡易なフロー・電子化が進むよう、都議の活動を応援して参りたいと存じます。

次世代ICT機器

次世代ICT機器導入補助予算が割かれたので運用の検討について、樋口氏よりお話をいただきました。
次世代ICT機器と一言で括っておりますが、具体的にはコミュニケーション支援ロボットや、移乗支援ロボット、健康管理アプリなど多岐に渡ります。

介護施設では実際にICT機器を導入している企業様も多数ありますが、その多くは一定期間使用後上手く運用が出来ずに倉庫域になってしまうことが多くみられています。
また、ICT機器というものが具体的に何なのかが明確でない為、一企業として利用しづらいとのご意見が上がりました。
次世代ICT機器が将来確実に伸びていく分野ということは多くの方が理解されていますが、現時点では機器が高い割に使いづらい、費用対効果的に助成があっても投資しづらいとお考えの企業様が多いのが現状のようです。

今後の政策への期待

行政として新しい取り組みを推し進めていきたい意向は素晴らしいことですが、技術や時代背景的にはICT機器に予算を使用するならば、指定申請や監査の効率化・ペーパーレス化を図れるように進めていただけた方が、介護業界としては利益性がより追求でき労働環境・賃金改善に繋がるのではないでしょうか。
結果として労働者不足にもいい影響が与えられ、業界全体が上向きになるのではないか。
そのようなご意見が多くお聞き出来ました。

行政は日々動いており、これまで提言してきた非効率な作業などが、少しづつであるが時代の波に追いついてきたように感じております。
しかし、「行政の視座」と「各法人の視座」にはまだまだ大きな差があり、効率的・利益性の高い福祉サービスの実現にはまだまだ大きなハードルがありそうです。

要因として、これまで都では、社会福祉協議会などからヒアリングを行い行政の指針を決めて来られました。社会福祉協議会等の中間的な位置付けの組織がからこそ平等な意見発信が出来るかもしれません。
しかし弊害として、現場職員・経営者ではない意見を吸い上げた際の政策と、現場の望む政策にギャップ生まれている要因とも言えのではないでしょうか。
今後の都の施作として、中層・下層の意見をヒアリングしていただき、業界全体の生産性向上に繋がる制度を期待していきたいと存じます。

樋口氏にあたっては、今回はお忙しいところご足労いただき、ご丁寧に各企業の意見をお聞きくださり誠にありがとうございました。
FCCクラブとして、今後も各企業様のご意見を政策提言へと形にして参ります。

次回のFCC

次回のFCCクラブは、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言の為、当面の間休止とさせていただきます。
勉強会を楽しみにされていた企業様には大変申し訳ありませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。

ご参加いただきました各企業のご出席者様、誠にありがとうございました。
より良い福祉業界となるよう今後も活動を続けて参りますので、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

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