イベントレポート

FUTURE CARE CLUB第七回勉強会│参加者による意見交換会

2018.11.30

2018年11月29日(木)、東京都千代田区の都市センターホテルにて、介護業界の健全な発展を目的に発足した経営者団体「FUTURE CARE CLUB(FCC)」主催の第七回勉強会を実施しました。

この勉強会は、介護法人の経営者が抱える経営課題や業界課題の改善を目的に毎月開催しているもので、参加者同士の意見交換・情報共有会や著名な経営者や実績豊富な一流講師による講演会を行なっています。

第七回目となる今回は、第五回勉強会で議題にあがった「経済産業省への意見状」についての経過報告と、参加者同士による「介護人材採用サービスに関して」の意見交換・情報共有が行なわれました。

経済産業省へ提出した意見状の経過報告

最初に、FUTURE CARE CLUB運営スタッフより、経済産業省に提出した意見状に関する経過報告が行なわれました。

意見状は、10月4日の第五回勉強会にて討論した内容を反映したもの。主に、「無駄な書類の削減」について現状の共有・提言などが記載されています。

(参照:第五回勉強会 参加者による意見交換会)

第五回勉強会にて作成した意見状をもとに、10月に行なわれた第六回勉強会では事務処理負担の軽減について、経済産業省の経済産業政策局で産業構造課長を務めている南部友成氏に提言。11月には、経済産業省による実地視察と対策案の提案が実施されました。

そして今後、年内もしくは年始に経済産業省と厚生労働省が本件について打合せをする予定になっています。また、同時に提案結果のヒアリングや厚生労働省との接点を探っていく予定です。

本件に関して進捗がありましたら、勉強会にて共有いたします。

悪質な介護人材紹介サイトについての進捗共有

続いて、参加者同士による介護人材採用サービスに関しての意見交換・情報共有会を実施。第四回勉強会の意見交換会で報告された、悪質な介護人材紹介サイトの話を主軸に、介護人材採用における現状や問題点について共有および討論が行なわれました。

まずは、悪質な介護人材紹介サイトの実態について改めて共有。第四回勉強会の意見交換会で報告された、応募課金型の人材紹介サイトがサクラを使っている可能性が高いことを解説しました。

(参照:第四回勉強会 参加者による意見交換会)

問題となったサイトの実態を報告した参加者は独自に調査を行ない、同じドメインが複数の応募者アカウントを所有している事実について追究。該当の介護人材紹介サイトの運営会社に調査結果を提示したうえで、運営会社としての見解を求めたと言います。

そして後日、運営会社の社長から、以下の回答が提示されたそうです。

  • 運営会社が意図的にサクラ行為をした可能性はゼロ。競合企業による嫌がらせ、もしくは株主の意向で行なわれたものと予想している。今後追加調査を行ない、動機の解明に努める。
  • そもそも個人情報を渡して課金を行なうサービスではなく、採用単価に見合う水準になるかを想定し課金単価を設計しているため、母集団に一定数サクラが混じることは前提である。
  • 今回の調査にかかった費用、および架空応募が確定したもの以外に、宛先不明となった全件については費用を返金。その他も、返金規定に則り今後は対応予定。

運営会社からの回答を受け、まだ本件に関する調査が不十分であるとして、再調査を依頼したとのこと。今後また進展があったら、勉強会にて情報を共有するとのことです。

介護人材採用全体の問題点

悪質な介護人材紹介サイトの報告と共に、現在介護人材を採用するにあたってメジャーな媒体である応募課金型人材紹介サイトの問題点についても、参加者から多数声が上がりました。

応募課金型人材紹介サイトとは、応募1件ごとに企業側に課金が必要となる人材紹介サービス。実際に応募が来ても応募者と音信不通になってしまうことや、面接・採用に繋がらないケースが多いと参加者は言います。

具体的なトラブル例は以下の通りです。

◆応募者の電話番号に電話をかけても、電話番号が間違っていて繋がらない・別人が応答する。

◆何度も同じ応募者から応募が入る。

◆応募者の電話番号に電話をかけたが、「応募した覚えがない」と言われる。

◆応募者に何度か電話をかけても応答しない、着信拒否される。

人材紹介サイトによっては、応募者の電話番号が明確に間違っている場合や、同一応募者からの応募が30日以内(あるいは月内)であれば非課金にできるという規則もあります。

しかし、他人になりすまして応募して電話を無視・解約した場合(いわゆる意図的なサクラ行為)でも課金対象となってしまう恐れがあると、参加者は指摘しました。

議題に挙がった悪質な介護人材紹介サイト以外の人材紹介サイトでも、被害を受けた経験があるという参加者も。

ある参加者は、人材紹介サイト経由で勤務した人が、1日だけ勤務して、持病があることを理由に退職。持病があることは事前に判明しており、そもそも応募人材としての基準を満たしていなかったのではないかと、人材紹介サイトに指摘しました。

しかし、人材紹介サイトには紹介料の50%を支払うよう求められたとのこと。参加者からは「それはひどすぎる!」と同情する声が上がりました。

他にも実際にあった採用事例などを各参加者が報告しあい、現状の介護人材採用は以下の点が問題であると提起しました。

・人材マッチングの精度が低いため、人材を採用してもすぐに退職してしまう。

・現状、介護職人材が人材紹介サービスに依存している。

・国による介護人材採用についての明確な規制・ガイドラインがない。

人材不足解決には、国による規制・ガイドラインが必要

これらの問題を解決するためには、国による、介護人材採用に関する明確な規制・ガイドラインを設ける必要があるという結論に至りました。例えば職種による採用費の目安を国が定めるなど、具体的な案が発案されました。

また、介護業界に限らず、医療業界など他業界でも人材募集に関する規制は必要であると意見する参加者も。議題に挙がった問題点・改善案を、FUTURE CARE CLUBの意見として国に提起してはどうだろうか、という声も上がりました。

こうした意見を受けて、FUTURE CARE CLUB運営スタッフは、人材サービスサイト等の問題を扱う厚生労働省職業安定局の需給調整事業課の担当者に、勉強会に参加していただけるように打診してみると提案。現在、人材不足問題の解決に向けて、動き始めています。

介護業界の更なる発展を目指す

ご紹介したように、FUTURE CARE CLUBの勉強会では加盟法人同士の意見交換会や著名人による講演会を毎月実施。参加者同士による情報共有や意見交換を行ない、介護業界の課題を解決・業界変革を実現するべく活動しています。

次回の勉強会は、「新卒採用」について株式会社ベクトルの森翔太様による講演会を行なう予定です。

FCC第八回勉強会は12月13日(木)18:30より、今回と同じく都市センターホテルでの開催が予定されています。ぜひ、奮ってご参加ください。

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